「Create!Formへと切り替えたことで、帳表出力エンジンに関連するコストを約7分の1にまで削減できました。」
(写真前列左より、スペイス・ムーブ株式会社 システム担当 管理本部長付 中込 好氏、システム部長 平野 栄一氏、
協力会社 大塔 剛士氏、後列左より、協力会社 山下 弘希氏、小竹 朋行氏)
スペイス・ムーブ株式会社(以下、スペイス・ムーブ)では、中古車入札会支援システムなどのPDF帳表出力エンジンを、別のエンジンからCreate!Formへと切り替えました。その背景と理由についてご担当者様に伺いました。
目次
本社所在地:東京都渋谷区初台1-53-6 初台光山ビル5階
設立:1999年3月1日
資本金:3,000万円
従業員数:65名(2019年3月末現在)
事業概要:中古自動車の入札会関連事業、自動車の輸送手配事業、レンタカー事業、中古自動車の売買、自動車の整備・修理に関する事業、情報処理サービスおよび情報提供サービス事業、事務作業・事務手続き等の受託および代行
1999年の設立以来、自動車リース満了車・中途解約車を中心に売却する入札式オークション(入札会)事業を運営するとともに、事業に付帯する出品車両の輸送・保管業務やITを駆使した入札会システムの改良・開発に取り組んできたスペイス・ムーブ。2016年1月からは入札会運営者の立場からシステム提供会社へと立ち位置を移し、「モビリティサービス創造企業」というビジョンを標榜して、革新的サービスの開発・提供に取り組んでいる。
提供サービス
①入札会出品代行サービス、②中古車販売、③車両カタログデータベース、④BPOサービス、⑤業務支援アプリ
「1週間で1,000以上のPDF帳表を出力しています」(平野氏)
Create!Formの利用状況について教えてください。
当社が開発・提供している中古車入札会を支援するシステムおよび、車両運搬管理システムの帳表出力エンジンとしてCreate!Form Cast(PDF帳表出力ランタイム)を利用しています。
昨年までは、システムごとの環境にそれぞれCreate!Form Castを組み込んで利用していたのですが、システムインフラのクラスター化にともない、Create!Form RemoteObject(帳表サーバー連携モジュール)を用いて帳表サーバーを集約しました。現在は、1つの帳表サーバーを2つのシステムから利用する形となっています。
どのようなPDF帳表を出力しているのでしょうか。
中古車入札会支援システムでは、すべての出品車両に添付する車両の各種情報を記載したコンディショニングチェックシートと呼んでいる帳表のほか、バイヤーが利用する一覧表や入札会の管理スタッフが利用する一覧表など、7種類の帳表を使用しています。現在入札会は、北海道から沖縄までの主要都市を回り週3回開催、1週間で約1,000台の車両が取り引きされており、毎週、出品車両数と同数以上のPDF帳表を出力しています。
一方、車両運搬管理システムでは、請求書や支払通知書、管理のための一覧表など4種類の帳表を出力しています。基本は月1回、締日に合わせて請求書や支払通知書のPDFを出力し、郵送の代行処理を依頼している会社にそのPDFを送付して処理をしてもらっています。
【帳表サンプル:コンディショニングチェックシート】
【システム構成概要図】
「初期導入費用は数年で回収できるため、Create!Formの採用を決めました」(中込氏)
Create!Formを導入した経緯について教えてください。
中古車入札会支援システムを開発した当初は、別の帳表出力エンジンを組み込んでいました。機能などに大きな問題はなかったのですが、別のシステムの開発時、帳表出力エンジンについて調べる機会があり、コスト負担が軽い帳表出力エンジンでも、同様の機能が実装できることがわかりました。
そこで、中古車入札会支援システムのOS環境の変更を検討した際、あわせて帳表出力エンジンの見直しも図りました。結果的にはOS環境は検討だけで終わったのですが、帳表出力エンジンについてはCreate!Formの採用を決めました。
採用の決め手となったのは、どのようなことでしょうか。
帳表出力エンジンに限った話ではありませんが、システムやサービスを入れ替えるというのは、正直、手間やコストがかかります。Create!Formに関しても、旧帳表出力エンジンであれば毎年のライセンス費用だけで済むわけですが、入れ替えとなると、新規に購入しなければならず、帳表フォームも作り直さなければなりません。
「システム本体への依存度が低く、さまざまなOS環境でも利用できる点を評価しました」(大塔氏)
しかし、旧帳表出力エンジンと比較してCreate!Formのライセンス費用は安価なため、導入にかかる初期費用 は数年で回収でき、それ以降は大幅なコスト削減効果が見込めます。
また、Create!FormのランタイムはWindows、Linux、UNIXのサーバーで動作可能で、さまざまな言語からの呼び出しにも対応しているので、システムに組み込みやすく、システム本体への依存度が低いので、将来的にシステム本体を改修したり、OS環境が変わったりしても、大きな手間やコストをかけず継続的に利用できるという点も評価のポイントでした。
さらに、帳表フォームの再現性が高く、作成や修正が容易な点も、目に見え難い部分ですが運用コストや負荷を軽減できるという点もCreate!Formを採用した理由の一つとなります。
「インフォテックのサポートにはとても満足しています」(山下氏)
Create!Formを実際に導入して、成果などは見られますでしょうか。
私たちとしては、安定して帳表出力環境を維持、運用できることが一番重要な成果となります。Create!Formは、パフォーマンスやシステムの稼働に問題はなく、とても満足しています。
また、インフォテックのサポートは回答が早く、丁寧なので助かっています。正直なところ、いわゆる世間一般のサポート対応というものに対してスムーズだと感じることは少ないのですが、インフォテックの対応で不満を感じた記憶はありません。
直近では、Create!Form RemoteObjectを用いて帳表サーバーの集約を行った際にはとても助かりました。
「安定的で運用性に優れた製品や機能の提供に期待しています」(小竹氏)
今後の拡張予定などがあれば教えてください。
現在Create!Formを利用しているのは、本日紹介した2つのシステムですが、そのほかのサービスや社内の業務システムでもさまざまな帳表を取り扱っています。
それぞれ別々の環境で帳表出力を行っていますので、Create!Formの帳表サーバーへ帳表処理を統合することで、運用コストや帳表出力の環境の改善が見込める可能性があります。今後、検討していきたいと考えています。
Create!Formおよびインフォテックに対する期待などがあればお聞かせください。
帳表出力の機能には満足しています。繰り返しになるかもしれませんが、私たちの立場ではやはり、信頼性や運用性の向上が一番の要望ポイントであり、期待するところです。新しいバージョンの開発も継続的に行われているようなので、今後もより安定的で運用性に優れた製品や機能の提供に期待しています。
※取材日時 2019年3月
※記載の担当部署は、取材時の組織名です。
※本記事では、お客様の業務に合わせて「帳表」と表記しています。