Q.ビジネスにおける「帳票」の役割とは何ですか?
大きく分けて2つの重要な役割があります。
1つ目は「証跡としての記録」です。請求書や会計帳簿のように、金銭取引や業務の正当性を証明するために残します。
2つ目は「情報の伝達」です。配送伝票や出張申請書のように、人や組織へ正確に指示・情報を伝えるために作成されます。
「帳票」とは、仕分帳や売上帳などの「帳簿類」と支払伝票や収納伝票などの「伝票類」の総称です。
証跡となる記録を残したり、情報を人に伝達したりする役割があります。
例えば、以下のような例が挙げられます。
【帳票のサンプルイメージ】





もともと「帳票」は手書きの文書でしたが、パソコンやインターネットの普及に伴い、オフィスソフトや他の専用システムから出力した印刷物へと形を変え、やがて紙媒体に限らず電子ファイル形式で保存する帳票(以下、電子帳票)も一般的となりました。
電子帳票の普及要因としては、ペーパーレスによる保管コストの削減、検索性の向上、ネットワーク経由での書類の送受信による業務のスピードアップ、アクセス制御による安全性の保持などのメリットが挙げられます。 主に電子帳票として利用される以下のファイル形式には固有の特長があります。
従来、企業や行政など多くの組織では、システムの根幹を担う基幹業務に大型汎用機(メインフレーム)を利用し、専用の大型プリンターから印刷を行っていました。
後に「汎用サーバー機器(ハードウェア)」「Linux OSなどのオープンソース(ソフトウェア)」「ネットワーク経由の接続」の組み合わせによるオープンシステムが注目されます。
基幹業務システムにおいても、管理・維持費などのコスト面や機能の拡張性の観点から、独自規格をもつメインフレームの見直しが進んでいます。これに伴い、稼働中のプログラムから帳票出力業務を切り出し、一部をオープン系システムへ移行する「ダウンサイジング」の取り組みが採用されるようになりました。
これによりメインフレームの優れた「安定性と信頼性」とオープンシステムの「柔軟性と拡張性」を踏まえ、業務要件にあったシステム運用が可能となるメリットが生まれます。
【メインフレームとオープンシステムの連携】

近年では「資産管理負荷の軽減」や「場所や環境を選ばないサービス利用」のニーズが高まり、クラウドサービスを利用する企業が増えています。
帳票環境のクラウド化においても、導入が容易でコストを抑えることができ、セキュリティが高く、高速・安定な帳票出力が可能となるメリットがあるため注目されています。
大きく分けて2つの重要な役割があります。
1つ目は「証跡としての記録」です。請求書や会計帳簿のように、金銭取引や業務の正当性を証明するために残します。
2つ目は「情報の伝達」です。配送伝票や出張申請書のように、人や組織へ正確に指示・情報を伝えるために作成されます。
経理・財務で使う「請求書」「見積書」「領収書」はもちろん、物流現場での「配送伝票」「現品票」、人事・総務での「給与明細」「勤怠管理表」、さらには「健康診断結果票」や「成績表」といった通知書も帳票に含まれます。
業種や部門を問わず、業務データの出力結果そのものが帳票と言えます。
電子帳票(PDF、Excel、HTMLなど)は、保管スペースや用紙コストを削減できるだけでなく、「検索性」と「即時性」に優れています。
過去のデータを瞬時に検索できたり、ネットワーク経由で離れた拠点へ一瞬で帳票を届けたりできるため、業務スピードとセキュリティの両面でメリットがあります。
かつては専用の大型汎用機(メインフレーム)でしか扱えなかった大量の帳票出力が、Windows/Linuxサーバーやクラウド環境(AWS/Azure等)でも安価かつ高速に行えるようになりました。
これにより、システム全体のコストダウンが可能になり、PDFやWeb閲覧といった柔軟な出力形式が選べるようになっています。