PDFの生成速度の実行比較を行い、軽量なPDFを高速に大量ページを安定して出力することができた
1955年、こけし人形の頒布から始まり、オフィスの女性グループを対象にした頒布会事業をスタート。料理カード付き月刊誌「クック」、タオルやハンカチ、下着など女性の心をとらえたオリジナル商品の大ヒットによって業容を拡大。カタログ誌「ベルメゾン」の発刊で、カタログ販売事業に進出。
現在では、服飾雑貨や生活雑貨、家具、インテリア用品へと取り扱いアイテムを広げるとともに、専門店型の品揃えと生活提案型の独自のカタログスタイルを確立。現在18種類の主要カタログを約744万人の会員に向けて発行しています。
創業時より、五感をビジネスとしてとらえ、こころ豊かな暮らしを提案し、お客様に感動と喜びをお届けしています。
株式会社千趣会では、オリジナル商品の頒布会、カタログ「ベルメゾン」によるカタログ事業を中心に、女性たちの生活に便利と快適をお届けしています。「ベルメゾン」では、ショッピングサイトや実店舗の運用も行われており、ECサイトで閲覧から購買業務を担うシステムは、18種類のカタログ、約732万人の会員を対象にします。また、仕入れや在庫管理においては、数百の契約事業所が対象となり、これらの業務をWebシステムで処理するにあたっては、何といっても処理速度が気になるところとなります。特に集中する帳票処理については不安のポイントとなっていましたが、大量のデータ、高速処理に主眼を置いて検討した結果、Create!Formによる圧倒的なパフォーマンスを獲得しました。
頒布会から始まった千趣会の販売事業は、カタログ販売、ECショップへと拡大を続け、会員、品揃え共にその数は急増の一途となっています。これら販売業務のデータはホストの基幹システムで処理、管理されていますが、一方では、時代の必要性に迫られECサイトなどの新システムも次々に構築されています。
情報システム部では、次の4業務のシステムを管理していますが、多様化、複雑化するシステムの連携、統合は大きな課題となっています。
千趣会では5年前に既に「輸入システム」をWebシステムとして稼動させました。これは、発注-物流-検品-入荷のプロセスを担っていますが、一連のステータスを相互に確認できない事や、基幹システムへのデータ連携が自動で出来ないなどの課題を抱えています。
今回これらの課題を含め、新たに最新の環境とテクノロジーを利用して、構築することとなりました。基盤となるのは、Solaris、Oracle、Javaといった典型的なUNIX環境で、この環境で利用される各種のアプリケーションは、Javaでの利用が前提になります。
従来のシステムでは、帳票毎にプログラミングで組んでいたため、帳票レイアウト変更時などのメンテナンス負荷が多大でした。帳票変更の際にも柔軟に対応できるようにするため、今回のシステムでは、将来的な電子帳票も見据えて検討を行い、PDFを出力できる帳票ツールを利用することになりました。
そこで、今回対象となる帳票要求を明確にして、市販されている8社の帳票ツールでの実現性について検討を行いました。デザイン、開発における使い易さ、表現しなければならない帳票要素についての機能など、おおよそ考えられる条件について比較検討した結果2社に絞り込み、更に、PDFの生成性能について実行比較を行い、軽量なPDFを高速に大量ページを安定して出力することができたCreate!Formを採用することにしました。
「商品・購買管理」で最初に手をつけたのは、輸入システムです。ここでは発注書、発注依頼書などで20種類、1回の処理で数十ページのPDF帳票が出力されていました。複数アクセスが行われるWebシステムのPDF帳票生成では、生成処理の負荷を極力減らす事が重要になります。そこで、先の評価で1000レコード、36ページのPDF帳票を4秒で生成するCreate!Formは、輸入システムのWebサーバー内でその性能をフルに発揮しました。
今回の「商品・購買管理」業務で構築したもう1つのシステムに商品管理システムがあります。これは、カタログ販売を主とする千趣会ではシステムの位置づけとして、上流工程になります。従来は、各取引先に仕入れ商品の情報を入力するプログラムを配布して、入力結果をメールで送るという業務フローで対処していましたが、今回これをWebシステム化し、更に入力データを可能な限り有効に利用しようという方向で関連システム全体が設計されました。
取引先の担当者は、インターネットを経由して、リッチクライアントの画面から商品の情報を入力。データは様々な用途に利用され、データの入力チェック、出力帳票など、従来より精度の高いシステムとなりました。
「輸入システム」は取引先企業、通関業者など50程のユーザが利用し、全4拠点の中には中国も含まれるため、パフォーマンスを十分考慮した設計が求められます。DBサーバーのデータと基幹システムのデータ連携も完全な自動化により運用されています。
「商品管理システム」は250を超えるユーザに利用されていますが、操作性、パフォーマンス、PDF帳票の出力についても良好なパフォーマンスで稼動を続けています。
現在、取引先が使用する出荷伝票も、専用プログラムの配布で行っています。今後は、取引先のクライアントPCから出荷伝票などの印刷を行いたいと考え、出力する帳票種別やプリンタについても選択できればベストです。
Create!Formでは、WebClientでの印刷機能はもちろん、印刷データが暗号化されたデータで送られるセキュアな印刷も可能にしています。現在はWindowsのみですが、Linux、UNIXへの対応も予定されているので、今後が楽しみです。
※弊社は2014年7月1日に関連会社であるインフォテック株式会社と合併し、下記の通り社名を変更致しました。掲載内容は、当時の社名を現在の社名に置き換えておりますが、一部取材当時の情報もございますのでご了承ください。
旧社名:インフォテック・アーキテクツ株式会社
新社名:インフォテック株式会社