「Create!Formを導入して20年。受診票や健診結果票だけでなく社内業務用の帳票など、さまざまなシステムからの出力帳票を一元的に作成・運用しています」
(写真左より、一般財団法人京都予防医学センター 濱路 真由美氏、システム開発課 課長 鈴木 和貴氏、システム開発課 主任 津田 良輔氏)
一般財団法人京都予防医学センター(以下、京都予防医学センター)では、健診システムや社内業務システムなどの帳票出力エンジンとしてCreate!Formを20年以上利用しています。利用状況や継続的に利用している理由などについて、ご担当者様に伺いました。
目次
所在地:京都府京都市中京区西ノ京左馬寮町28番地
設立:1940年4月1日
職員数:218名
2015年に竣工した京都予防医学センター
(画像提供:一般財団法人京都予防医学センター)
1940年(昭和15年)の創設以来75余年、京都府内の地域住民検診、職域検診、学校検診などの各種健康診断をはじめ、人間ドック、一般外来診療、健康教育、運動療法教室などの事業を通じて、結核予防、がん予防、生活習慣病(高血圧、高脂血症、動脈硬化、糖尿病、慢性閉塞性肺疾患など)予防など、京都府民の健康増進に寄与すべく活動している。
センターのシンボルマークは、センター名頭文字「K」と、健康で躍動感にあふれる人間を図案化したもので、人々の輝きに満ちた明るい未来への願いをこめたものとなって いる。
Create!Formの利用状況について教えてください。
当センターでは約20年前にCreate!Formを導入して以来、帳票フォームの作成および出力エンジンとして利用しています。主に、各種健康診断や人間ドックなどの業務で使用する受診票や健診結果票の出力に利用しています。その他、企業や団体の健診担当者様への報告資料や内部の自社開発業務システムなどの各種帳票にも利用しています。
利用端末数は約40台、7台の複合機で、年間約100万枚を出力しています。
【Create!Formの利用イメージ】
Create!Formで管理している帳票フォーム数を教えてください。
当センター標準の受診票・健診結果票に加え、企業様・市町村様からご要望いただいたデザインや内容が異なる専用の帳票や社内業務の帳票など、さまざまなフォームを作成してきました。現在までに作成した帳票フォームは500種類を超えています。また、健診制度の変更有無などで変わりますが、年間10種類ぐらいの新規帳票フォームを追加しています。
【京都予防医学センターで利用している帳票のサンプルイメージ】
「帳票の表現力アップと出力処理のスピードアップを図るためCreate!Formを利用しています」(鈴木氏)
Create!Formの利用目的を教えてください。
2000年頃の健診システムで出力できる帳票は、プレプリントの連続帳票に氏名や結果を出力するものが主流で、多様化するお客様のニーズに応えることが困難になってきていました。また、自社開発を始めたWebシステムも帳票出力機能が弱いことから、より見やすく、わかりやすい帳票を出力するために、デザインの自由度や表現力の高いCreate!Formを導入しました。
当時のシステムでは帳票出力にMicrosoft Excelを使用していたため、健診結果票などを大量に出力すると、アプリケーション側に大きく負荷がかかり、出力処理中は長時間、端末が利用できなくなってしまうこともありました。帳票印刷専用のエンジンであるCreate!Formを導入しアプリケーションから印刷処理を独立させることで、処理の負荷分散ができ、帳票印刷のスピードアップを図ることができました。
Create!Formを利用し続けている理由を教えてください。
Create!Formの機能や使い勝手に満足しております。展示会などで他の製品の調査をしておりますが、今までリプレースをしたいと思うようなことはありませんでした。
Create!Formを継続利用している具体的なポイントは、次の通りです。
「他の製品とのリプレースを考えたことはありません」(津田氏)
直感的なレイアウト設定が可能だったり、1ミリ以下での位置調整が可能だったりするだけでなく、データ項目の切り替えや最終行を自動的に判断したり、動的オブジェクトを使って可変長の帳票を自在に作成できたりするのが便利です。
多様な形式の動的なグラフやイラストなどの掲載も容易で、見やすく、わかりやすい帳票フォームを作成することができる点を評価しています。
CSV形式のデータで印刷データの受け渡しが可能なので、データソース(アプリケーション)に依存せず、どのシステムからも帳票の印刷が可能です。
バージョンアップしても、これまで作ってきた帳票フォームをそのまま利用できます。
帳票サーバーは稼働が安定しており、保守運用の負荷もほとんどかかりません。また、帳票フォームの作成が容易なので、内製で対応できることも継続利用の要因となっています。
「思い通りに作業できるので、楽しく帳票フォームの作成・修正作業ができます」(濱路氏)
Create!Formの導入効果について教えてください。
外部の専門家の手を借りたり、多くの手間を費やさなくても、お客様や業務担当者の要望やアイデアを帳票フォームに反映できることが一番の導入効果だと考えています。
思い通りに帳票フォームを追加・修正できるので、使っていて楽しいと感じることも少なくありません。たとえば健診結果票であれば、プレプリント用紙の指定箇所に正確に印字することはもちろん、健診結果によって掲載する項目や背景色を変えたり、情報を追加したりすることで、わかりやすい帳票をデザインでき、適切に情報量やページ数をコントロールすることができます。
また、システム面では帳票印刷のことを切り離してシステムを選ぶことができること、開発できること、そして、帳票フォームの作成・管理・出力を一元化できたことも重要な効果だと捉えています。
健診システムにおいては、多種多様な帳票を使用できることや、健診結果をわかりやすく受診者にお伝えする表現力など、帳票環境は重要な要素です。しかし、Create!Formで印刷処理を独立させていたため、健診システムリプレース時には帳票環境以外に重きを置いて導入検討することができました。また、帳票フォームはほとんど手直しすることなく使用でき、リプレース作業の負担軽減にも役立ちました。
今後の拡張予定などがあれば教えてください。
健診結果票を印刷物として提供するだけでなくCreate!FormのPDF出力の機能を利用してPDFデータの提供もしたいと考えています。
Create!Formおよびインフォテックに対する期待などがあればお聞かせください。
Create!Formはバージョンアップするごとに機能や使い勝手が向上してきたので、これからも継続的な改善や新機能の追加に期待しています。
一方、細かい部分での使い勝手の向上や便利な使い方には気づきにくい時もあるので、より積極的な情報提供をお願いできればと思います。
※取材日時 2018年11月
※記載の担当部署は、取材時の組織名です。