お問い合わせ

帳票作成時間が1週間から1日に大幅短縮
内製化によるスピードアップでサービス品質向上へ

株式会社ネットプロテクションズ 様 クラウド 帳票サーバー 軽量PDF

株式会社ネットプロテクションズ
シニアエンジニア / コーポレートエンジニアリングマネージャー
宮澤 孟彰氏

■業種
情報通信業

■事業内容
BtoC通販/BtoB向け後払い決済サービスの運営

■適用業務
クラウドサービスからの帳票出力

■利用機能
PDF出力

  • ● 各サービスで使われる帳票作成を外部に委託する必要があり、コストと時間がかかっていた
  • ● 帳票作成を内製化できる体制がなかったため、些細なデザインの変更が難しかった

  • ● 1週間かかっていた帳票作成時間が1日程度へ大幅に短縮
  • ● 細かい修正要望にも即座に対応できるなどサービス品質向上につながった

導入の背景
帳票作成にかかる工数の多さが課題に。内製化に向けツール導入を検討

ネットプロテクションズは、ECサイトを運営するBtoC通販事業者向けに後払い決済サービスを提供する企業だ。同社では、欧米を中心に普及しているBNPL(いま買って後で支払うという意味)に着目し、2002年に国内初のBtoC通販事業者向け後払い決済サービス「NP後払い」の提供を開始。現在までに年間約1,500万人(2021年度)のユニークユーザーが利用する国内最大級の後払い決済サービスへと成長し、いまや日本のBNPL市場をけん引する立場にある。

また、NP後払いで培った独自の与信ノウハウを活用し、2011年にはBtoB向け決済サービス「NP掛け払い」の提供を開始。これは与信から請求書発行、督促まで決済に関するすべての請求業務をネットプロテクションズが代行し、掛売の代金をすべて立替払いするという未回収リスクを保証してくれるサービスとして多くの企業に利用されている。さらに2017年には、デジタルコンテンツや実店舗などでも導入可能な後払い決済サービス「atone(アトネ)」をリリース。こちらはクレジットカードを持っていない購入者に最適な決済手段として、多くの事業者に採用されている。

ネットプロテクションズでは、契約者や購入者との間で帳票類をやり取りしているが、それらの帳票を作成する際にかかる工数に課題を抱えていたと、同社シニアエンジニア / コーポレートエンジニアリングマネージャーの宮澤 孟彰氏は話す。

「当社のサービスでは、請求書や振込明細といった多くの帳票類が存在しています。これまでは、帳票作成を外部の印刷会社に委託していたのですが、色を変えるなど細かなデザイン変更であっても時間やコストをかけて仕様書をやり取りしなければならず、帳票作成にかかる工数の多さが大きな課題となっていました。また、契約者からは帳票をPDFファイルで管理したいという要望も多数寄せられており、その対応も急務となっていました」(宮澤氏)

そうした課題を解決するために、自社で容易に扱える帳票作成ツールを導入することにしたという。

「帳票を社内で自由にデザインできるようになれば、帳票作成にかかる工数を削減してビジネススピードを加速できると考えました」(宮澤氏)

導入のポイント
充実したドキュメントと優れた性能、設計・開発の容易さが決め手

株式会社ネットプロテクションズ
シニアエンジニア / コーポレートエンジニアリングマネージャー
宮澤 孟彰氏

ネットプロテクションズでは、2016年より帳票作成ツールの導入を検討し、オープンソースや市販パッケージなどさまざまなソリューションの中から候補を絞り込んでいった。

「デザインツールの操作性、帳票作成スピード、外部システム連携、導入・運用のしやすさといった観点から比較検討を行い、PoC(概念実証)を実施したのちにソリューションを決定することにしました」(宮澤氏)

PoCの結果、ネットプロテクションズが選定したのがCreate!Formだった。

「選定の理由は大きく3つあります。1つ目は、スタートアップガイドをはじめとするマニュアル・ドキュメント類が充実していたことです。とくにシステム開発に使用するJavaライブラリのドキュメント類が見やすくまとめられていたことは、採用の大きな理由となっています。2つ目は、システムのパフォーマンスが優れていた点です。帳票作成スピードを他社製品と比較しましたが、Create!Formは十分に満足できる結果となりました。ピーク時のメモリ使用量、CPU使用量も詳しく調べており、この点においてもCreate!Formが最も優れていました。3つ目は、帳票の設計・開発がしやすかったことです。当社の担当者が帳票設計開発ツールを試用した際にも、問題なく設定・操作をすることができました」(宮澤氏)

導入の効果
内製化の体制を構築し、帳票作成にかかる時間が1日に

ネットプロテクションズがCreate!Formを正式導入したのは、2019年5月のこと。高精細なPDF帳票を高速に生成するCreate!Form CastをオンプレミスのLinuxサーバーに導入し、帳票設計開発ツールのCreate!Form Designを使って帳票を作成している。

「現在は、『NP掛け払い』と『atone』で使用している請求書、振込明細、督促票などの帳票作成にCreate!Formを活用しています。導入から運用開始までの約半年の間に、各サービスで受け付けたリクエストに応じてPDF帳票を作成し、そのダウンロードリンクを返すというアプリケーションを独自に開発し、サービス側に実装しています。また、帳票デザインについては、当社に関わるデザイン全般を管轄する部門のデザイナーが担当しています」(宮澤氏)

ネットプロテクションズのサービスへのCreate!Form組み込みイメージ

ネットプロテクションズのサービスへのCreate!Form組み込みイメージ

Create!Formの運用により、さまざまな効果を得られたという。

「一番の導入効果は、帳票のデザインをフレキシブルに変更できるようになったことです。例えば、何らかの項目の名称や電話番号が変わったとき、従来は外部の印刷会社とのやり取りに1週間程度の時間を取られていましたが、内製化したことで、最大1日あれば新しい帳票のデザインを変更できるようになりました」(宮澤氏)

また、サービスの規模拡大に問題なく対応できる点にも効果を感じている。

「当社のサービスは請求業務を一気通貫で提供しているため、サービスの契約者が増えれば増えるほど発行する請求書などの帳票類も増えていきます。このようなサービスの規模拡大にも柔軟にスケールできるところも、Create!Formの導入で得られた大きな効果だと考えています」(宮澤氏)

このほかサービス品質の向上にも役立っているという。

「文字の位置やインデントといった帳票に対する細かい修正の要望がお客様から上がったときにも、すぐに反映できるようになりました。サービス部門からすれば、こうした小さい積み重ねがサービス品質向上に直結するので、この部分もCreate!Formの導入メリットだと感じています」(宮澤氏)

今後の展望
将来の帳票数増加を見据え、スケーラビリティの拡大を検討

今後、ネットプロテクションズでは、Create!Formの活用の幅を広げていくことを計画しているという。

「Create!Formを使用していないサービスもありますが、これらについても帳票作成の内製化を順次進めていきたいと考えています。さらに将来の帳票数増加を見越し、帳票作成を高速処理するバックエンドのシステム拡張も視野に入れています」(宮澤氏)

後払い決済サービスのリーディングカンパニーとして市場拡大に尽力するネットプロテクションズ。Create!Formはこれからも、同社のサービスで使われる帳票作成を支えていくことだろう。


※取材 2023年3月
※記載の担当部署は、取材時の組織名です。

PDF版(印刷用)をダウンロード

導入事例TOPに戻る