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介護施設向けクラウドサービスの帳票機能を刷新
顧客ニーズに合わせた迅速な帳票カスタマイズを実現

株式会社介護サプリ 様 クラウド システム組込 帳票メンテナンス

写真左より、株式会社介護サプリ
事業統括本部 シニアマネージャー 内海 直子氏
事業統括本部 部長 安場 学氏

■業種
情報通信業

■事業内容
介護事業向け業務支援、データ分析、情報連携にかかわるシステム開発およびインフラ構築・企画・販売・運用保守

■適用業務
介護施設向けクラウドサービスからの帳票出力

■利用機能
PDF出力

  • ● 自社開発での帳票機能のコーディング現場では、帳票レイアウトの細かな調整に苦慮していた
  • ● 開発チームに帳票の修正を依頼していたため、顧客要望を伝達するためのやりとりに時間を要していた

  • ● 事業部門主導の帳票カスタマイズにより、介護施設の細かい要望を反映できるようになった
  • ● 帳票作成にかかる時間が、およそ5分の1に短縮。バリエーションを増やすことも容易になった

導入の背景
帳票デザインへの改善要望が急増。優れた出力機能を持つ製品が必要に

株式会社介護サプリ
事業統括本部 部長
安場 学氏

介護サプリは、「介護に関わるすべての人の笑顔のために」を理念に掲げ、介護施設や通所介護(デイサービス)、障がい者支援施設向けの業務支援クラウドアプリを提供するITサービス企業。薬局・医療向けソリューションを提供するくすりの窓口、およびシステム開発・運用・保守サービス事業を展開する神戸デジタル・ラボの共同出資により2018年5月に設立された。

介護サプリは現在、介護施設の現場スタッフが利用する介護記録専用の「ケア記録アプリ」、短期入所者の荷物管理用に利用する「持ち物チェックアプリ」の2つのクラウドアプリを提供している。

「介護の現場ではスタッフが手書きで記録することが一般的であり、介護記録を作成する際に、フォーマットの異なる複数の帳票に何度も転記をする必要がありました。このような介護スタッフの手間や負担を低減するために開発したのが、ケア記録アプリです。iPad上に手書きした内容がそのまま文字認識され、介護記録として共有・管理・保存できるという利便性が評価され、現在までに1,300以上の施設で利用されています」(事業統括本部 部長 安場 学氏)

そんなケア記録アプリだが、介護施設からとくに改善要望が多い機能があった。それは、介護記録を紙に出力する際の帳票レイアウトだ。

「ケア記録アプリではサービス開始当初より、自社開発した帳票出力機能を組み込んで提供していました。これはアプリ上で入力した介護記録を様々なフォーマットにPDF化して出力するものですが、レイアウトの細かい調整ができない課題がありました。プリンターの機種やデータ量の違いによって、予期せぬ改行でページがずれたり、無駄な余白が生まれてしまったりと、帳票出力機能について多くの改善要望が寄せられていました。また、帳票レイアウトを変更する際、開発チームに修正を依頼していたため、修正完了までに時間がかかっていました。細かいニュアンスが伝わらず、何度も修正や調整を繰り返すこともありました」(安場氏)

この課題を解決するために、同社は自社開発の帳票出力機能から帳票出力専用のパッケージソリューションへ切り替えることを決断し、2020年初めにソリューション選定を開始した。

導入のポイント
コーディング不要の帳票作成を前提に、レイアウトの再現性と操作性を評価

株式会社介護サプリ
事業統括本部 シニアマネージャー
内海 直子氏

介護サプリではソリューションを検討するにあたり、まずは導入候補となる製品をインターネットの比較サイトを利用して調査した。

「従来のように開発チームに依頼しなくても、お客様の要望に沿った帳票を自分たちで作成できるツールを探しました。比較したほとんどの他社製品は多少のコーディングが必要でしたが、インフォテックの『Create!Form』はデザインツールを使ってレイアウトするだけで、見た目通りの帳票出力が可能です。また同じ帳票のレイアウトパターンを複数用意したかったのですが、Create!Formであればスピーディに帳票を作成できます。こうした当社の要件がピッタリ合致したこともあり、Create!Formの導入を決めました」(安場氏)

導入プロジェクトの中心メンバーである同社 事業統括本部 シニアマネージャー 内海 直子氏は、Create!Formの選定ポイントについて以下のように続ける。

「導入の決め手は、帳票レイアウトの自由度です。お客様によってきめ細かいレイアウト要件がありますが、Create!Formではそのニーズに柔軟に応えられます。また、分かりやすい操作性も高く評価しました」(内海氏)

導入の効果
事業部門主導で帳票をカスタマイズ。要望に沿った帳票を即座に提案可能に

介護サプリがCreate!Formを導入したのは、2020年3月のこと。帳票レイアウト作成のため「Create!Form Design」を導入するとともに、PDF出力用の「Create!Form Cast」をクラウド側のシステムに組み込んだ。そこから段階的に帳票の移行を進め、出来上がった順番から切り替えている。

「現在までに、ケア記録アプリのオプション機能である通所介護(デイサービス)などで使用される連絡ノートの帳票をCreate!Formで作成して公開しています。介護内容を記録する『一日帳票』や『一カ月帳票』、ひと月の経過記録から特定項目を選択表示する『ケース記録』など、7~8種類の帳票を今後段階的にCreate!Formで作成する予定です。また、リリースした連絡ノートの帳票について現場からの意見や要望が少しずつ集まってきており、複数のレイアウトパターンを用意する準備も進めています」(内海氏)

導入から約1年が経過し、とくに大きな効果と感じているのが、アプリを導入した介護施設の声を直接聞く立場にある担当者自身が、帳票レイアウト作成を担当できるようになったことだ。

「以前は帳票レイアウトを変更する際、開発チームとの間で時間的ロスがありましたが、Create!Form Designを使うようになってからは、開発経験のない私たちでも帳票レイアウトの作成が可能になり、システム仕様がイメージできるおかげでお客様へより細かな要望ヒアリングができるようになりました。これにより、帳票作成全体にかかる時間は、およそ5分の1程度に短縮できました。これから複数のレイアウトパターンを用意していく中で、さらに効果が出てくるものと期待しています」(内海氏)

顧客ニーズへの迅速な対応を可能にする介護サプリの開発体制

顧客ニーズへの迅速な対応を可能にする介護サプリの開発体制

一日のケア記録をご家族に伝える『連絡ノート』

一日のケア記録をご家族に伝える『連絡ノート』を印刷

インフォテックの導入支援、運用開始後のサポート体制についても高く評価する。

「どうしてもやり方が分からないものがあり、サポートに問い合わせしたところ、インフォテックはそのやり方が分かるサンプルをすぐに作成し、提供してくれました。サポートの対応スピードも非常に早く、ほとんどの問題が即日または翌日解消できたことも、非常に満足しています」(安場氏)

今後の展望
顧客満足度を高めるために、帳票パターン拡充とアプリ品質向上を実施

介護サプリはケア記録アプリに続き、持ち物チェックアプリの帳票をCreate!Formに移行し始めており、持ち物の画像データを一覧表示したリストを出力するための用途に利用している。持ち物チェックアプリについても、さらに適用帳票を増やしていく予定だ。

今後はケア記録アプリの帳票レイアウトパターンの拡充に向けた取り組みを加速させるほか、アプリ品質を向上させるための手段としてCreate!Formを活用できないか検討していく考えだ。

「当社のアプリは、お客様が施設利用者に配布する帳票を出力するために使われるので、帳票については品質的に優れたものを提供したいという思いがあります。これからもCreate!Formの活用の幅を広げ、お客様にとってさらに価値のあるアプリへと成長させていきたいと考えています」(安場氏)

Create!Formは、これからも介護サプリが提供するケア記録アプリ、持ち物チェックアプリの帳票ツールとして、アプリを利用する介護現場の業務効率化、品質向上に貢献していくことだろう。


※取材 2022年3月
※記載の担当部署は、取材時の組織名です。

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