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ERPパッケージ「OBIC7」の帳票カスタマイズを内製化
帳票出力+αの活用方法で、基幹システムを支えるツールに

株式会社JFLAホールディングス 様 クラウド 帳票サーバー 帳票メンテナンス

株式会社JFLAホールディングス
管理本部 ITソリューション部 部長
岡山 哲也氏

■業種
飲食サービス業、食料品製造業

■事業内容
外食事業、食品流通事業、食品製造事業ほか

■適用業務
基幹システムからの帳票出力

■利用機能
ノンコーディング帳票システム、印刷、PDF出力

  • ● ERP導入にあたり帳票のカスタマイズが必要となったが、数も多くコストの膨張が懸念された
  • ● ERP側の仕組みを変えることなく、柔軟にシステム連携ができる帳票出力環境が求められた

  • ● 帳票設計・開発を内製化することにより、帳票カスタマイズの自由度向上とコスト削減に成功
  • ● CSVファイルを受け渡すだけのシンプルな連携で、拡張性の高い帳票基盤が実現できた

導入の背景
基幹システムの刷新・統合にあたり、帳票の設計・開発コストを懸念

JFLAホールディングスは、2018年8月に旧アスラポート・ダイニングが旧ジャパン・フード&リカー・アライアンスを完全子会社化して誕生した持株会社。「食の創造の美しさや食の魅力を世界に伝え、お客様に安心と笑顔をお届けする」を企業理念に掲げ、外食・食品流通・食品製造など「食」に関連する事業を展開。JFLAグループ傘下の事業子会社は、居酒屋・ラーメン店などを運営するアスラポート、ベーグル専門店やカフェを運営するアルテゴ、食品輸入販売事業を展開するアルカン、牛乳・乳製品製造の九州乳業株式会社、醤油・日本酒製造の盛田など、国内外40社以上に及ぶ。

そんなJFLAホールディングスでは、これまで事業子会社各社が個別に構築・運用してきた基幹システムの刷新・統合を進めている。新たな基幹システムにはオービックが提供するERPパッケージ「OBIC7」を採用することに決定したが、ここでコストの課題に直面したという。JFLAホールディングスの創設メンバーの1人であり、グループ全体のシステムを統括する担当者でもあるITソリューション部 部長の岡山 哲也氏は、以下のように述べる。

「ERPパッケージの導入を進めるにあたり、最もコストがかかるのが帳票のカスタマイズであることが分かりました。予算の半分以上が帳票にかかる可能性もあったので、基幹システム全体のメンテナンス・運用コストを抑えるためには帳票のコストをどこまで削減できるかということが大きなテーマになりました」

この課題を解決するために、同社はERPパッケージの帳票機能を使わず、別の帳票ツールを導入することに決定。OBIC7の基幹システムと連携可能な帳票ツールを探すことにした。

導入のポイント
導入しやすさ、運用の手軽さや、コストメリットを高く評価

株式会社JFLAホールディングス
管理本部 ITソリューション部 部長
岡山 哲也氏

実はJFLAホールディングスの一部子会社では、従来の基幹システムから帳票ツールを使用しており、すでに社内で帳票をカスタマイズできる環境があった。しかし、その既存のツールや仕組みに囚われず、新たな基幹システムとの連携に最も適した帳票ツールを選定しようと、広く帳票ツールを調査することから始めた。

「帳票ツールの選定にあたり、『導入のしやすさ』『運用の手軽さ』『コストの低さ』の3つのポイントを主な基準と考えました。それまで使用していた帳票ツールも含め、8製品を候補に挙げて比較検討した結果、帳票の設計が手軽に行えて、かつ導入コストが他社製品の3分の1ほどだったインフォテックの『Create!Form』を導入することに決めました」(岡山氏)

岡山氏はさっそくインフォテックにコンタクトをとり、同社の要件を伝えて提案を依頼。それを受けてインフォテックが提案したのが、帳票設計開発ツールの「Create!Form Design」、およびPDF出力/印刷ランタイムが同梱されたノンコーディング出力システムの上位版「Create!Form Magicfolder Plus」だった。

JFLAホールディングスではCreate!Formによる帳票出力環境をニフクラ(旧:ニフティクラウド)上に構築。すぐさま帳票の設計・開発に着手し、OBIC7の販売管理システムから出力する請求書などの企業間取引帳票、貿易管理システム「HarborWrite」から出力する社内管理用帳票など、約80種類の帳票をおよそ2カ月かけて作成したという。

「例えば、請求書は取引先指定のフォーマットが多いなど、いずれの帳票も基幹システムのシステム標準フォーマットにないカスタマイズが必要なものばかりです。しかし、Create!Formによって帳票設計・開発の内製化が実現し、簡単に既存の帳票を再現できるようになりました」(岡山氏)

導入の効果
年間約300万円の紙コストを削減。帳票出力+αの用途でも大活躍

Create!Formを導入したことにより、簡単に最小工数で既存の帳票を再現できるようになるなど、様々な価値・効果が得られた。中でも岡山氏が一番に価値を感じているのが、Create!Form Magicfolder Plusだ。Magicfolder Plusには基幹システム側の仕組みを変えることなく、CSVファイルを使ってシンプルに連携できるという特長がある。

「当社の基幹システムは、これがなければ動かないと言えるほど、Magicfolder Plusを活用しています。Magicfolder Plusでは、基幹システム側からデータファイルを特定フォルダーへ入れるだけで、帳票出力だけではなく、後続の処理まで自動化することができます。例えば出力したPDF帳票を添付して取引先にメールで送信したり、データの内容によりフローを分岐させEDI(電子データ交換)などの他システムへ連携するなど、+αの用途にも活用しており、基幹システムの中でも特に重要な役割を果たしています」(岡山氏)

システム構成イメージ

システム構成イメージ

Create!Formによる新しい帳票出力環境の最大の効果は、紙のコスト削減だ。

「従来の基幹システムにあったドットインパクトプリンターによる複写紙への印刷を全面的に廃止し、レーザープリンターやラベルプリンターへの印刷へ切り替えたこともあり、紙のコストは年間約300万円も削減できています」(岡山氏)

もちろん、帳票設計・開発コストの削減効果も見逃せない。OBIC7だけで帳票をカスタマイズする場合は1帳票毎に設計・開発費用が必要になるが、Create!Formにより帳票設計・開発を内製化したことで、その分のコストをすべて削減することができた。このほか運用管理面でも、帳票出力に関してはCreate!Formだけを見ていればよくなったため、メンテナンス工数が大幅に削減できているとのことだ。

今後の展望
Create!Formの適用範囲の拡大と、各種帳票のペーパーレス化を目指す

JFLAホールディングスは、一部の事業子会社を対象に実施した今回の基幹システム刷新・統合を、他のグループ各社にも適用していく予定だという。それに伴い、帳票出力環境もCreate!Formへと一元化していく方針だ。

「今後は事業規模が大きい子会社を中心に順次取り組む計画です。請求書や納品書をはじめとする各種帳票のペーパーレス化も積極的に推進しており、将来的には一部をWeb帳票化していきたいと考えています。現在、紙を多用しているピッキングリストについては紙への出力を止める方向で動いていますが、後工程となるピッキングシステムへデータを分岐させる用途でMagicfolder Plusが大いに役立つことでしょう」(岡山氏)

Create!Formは将来にわたり、JFLAホールディングスの基幹システムを支える帳票ツールとして重要な役割を果たしていくことになるだろう。


※取材 2021年1月
※記載の担当部署は、取材時の組織名です。
※OBIC7は株式会社オービックの登録商標です。
※HarborWriteは株式会社アルカディアソフト開発の登録商標です。

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