お問い合わせ

BIツール「DaTaStudio@WEB」に帳票ツールを組み込み
顧客ニーズに応えるレポート出力機能を実装し、販売機会を拡大

株式会社DTS 様 Webシステム パッケージ組込

dts-top.jpg 写真左より、株式会社DTS デジタルソリューション事業本部
デジタルインテグレーション事業部 IoE担当 宝来 幸弘氏
デジタルインテグレーション事業部 IoE担当 伊東 則幸氏

■業種
情報サービス業

■事業内容
ITコンサルティングサービス、ITソリューションサービス、システムインテグレーションサービスほか

■適用業務
自社が提供するパッケージ製品への帳票機能の組み込み

■利用機能
PDF出力、Excel出力

  • ● 自社BIツール「DaTaStudio@WEB」で帳票出力まで実現したいというニーズが急増
  • ● コストと工数を抑えながら、パッケージに組み込める外部の帳票ツールを検討していた

  • ● 安価なライセンスにより、顧客に大きなコスト負担をかけずに帳票機能を提供
  • ● 改修範囲を抑えた短期間の帳票ツールバンドルで販売機会を逃さず拡大

導入の背景
工数と納期がネックとなり、帳票機能の自社開発を断念

株式会社DTS
デジタルソリューション事業本部
デジタルインテグレーション事業部
IoE担当
宝来 幸弘氏

DTSは1972年、株式会社データ通信システムとして創業した独立系システムインテグレーター。創業当初は金融・通信業界のシステム受託開発を中心に事業展開し、その後は公共・製造・流通・物流など様々な業種業態へと事業を広げていった。2003年に現社名に商号変更してからは、従来の受託開発に加え、新たな事業領域にもビジネスを拡大。現在は、CAMBRIC(クラウド・AI・モビリティ・ビッグデータ・ロボティクス・IoT・サイバーセキュリティ)の活用によりDXを推進するトータルソリューションインテグレーターとして発展を続けている。

このように幅広いビジネスを展開する同社では、パッケージソフトビジネスにも力を入れている。とくにビッグデータソリューションを得意とし、IoTプラットフォーム「Pasteriot」、BIダッシュボード「GalleriaSolo」、BIツール「DaTaStudio@WEB」など複数の製品を提供している。そのうちの一つ、DaTaStudio@WEBは、国産BIツールの先駆けとして2003年にリリースされたパッケージだ。同ツールの特長についてデジタルソリューション事業本部 デジタルインテグレーション事業部 IoE担当の伊東 則幸氏は以下のように述べる。

「DaTaStudio@WEBは、基幹システムのデータベースから必要なデータをリアルタイムに取得し、企業の事業戦略や意思決定に役立つ経営情報・販売情報などを表・グラフで瞬時に把握できるようにするビジネスインテリジェンス(BI)ツールです。Webブラウザで直感的に操作できるので、経営者から部門マネージャー、実務担当者まで誰でも簡単に使えるという特長があります」

手軽なBIとして好評を博していたDaTaStudio@WEBだが、当時レポーティング機能をBIに求める市場ニーズの高まりに十分な対応ができていなかったとデジタルソリューション事業本部 デジタルインテグレーション事業部IoE担当の宝来 幸弘氏は言う。

「基幹システムのデータから帳票を作成する場合、従来は自社のフォーマットに合わせた帳票を個別に開発する必要がありました。しかし、帳票を開発するにはコストがかかるため、お客様からDaTaStudio@WEBで整形したデータを使って帳票を出力できないかという要望が寄せられていました」

そこでDTSでは、DaTaStudio@WEBのバージョンアップを機に帳票機能の追加を決定した。しかしながら、帳票デザイン・出力機能を自社で開発するには工数的にもコスト的にも見合わないと判断し、製品に組み込める外部帳票ツールを選定することにしたという。

導入のポイント
連携しやすさや、親和性の高さ、優れた機能性など総合面で高評価

株式会社DTS
デジタルソリューション事業本部
デジタルインテグレーション事業部
IoE担当
伊東 則幸氏

DTSでは複数の帳票ツールを候補に挙げ、2011年7月からおよそ3カ月かけて機能、動作環境、ライセンス体系など様々な角度から比較検討を行った。総合的に評価した結果、インフォテックの「Create!Form」を選定した。

「Create!Formの選定の決め手は、DaTaStudio@WEBと連携しやすく、親和性が高いという点です。DaTaStudio@WEB側の改修範囲が小さく済み、なおかつCreate!Formのライセンス体系も当社とマッチするものでした。また、Create!Formのトライアル版を利用しましたが、帳票作成が容易で直感的に使えるということも実感できました。ツール検討当時、当社では自社製品群をPRする展示会を控えていたため、導入までのスピード感も重視していましたが、すぐに評価版を用意してくれるなど、インフォテックのレスポンスの早さにも好感が持てました」(宝来氏)

2011年11月からは、実際にDaTaStudio@WEBと連携させた動作検証を入念に実施。問題なく動作することが確認できたことを受け、2012年1月にインフォテックと正式に契約を交わした。

「2012年5月に開催された展示会において、DaTaStudio@WEBの新機能として帳票機能を披露し、同年8月にリリースしたDaTaStudio@WEB Ver.2.3から帳票機能を実装しています。Create!Formの採用を決めてから実際にリリースするまで、短期間のうちに実現できたことも非常に満足しています」(宝来氏)

導入の効果
低コストかつ容易に帳票機能を実装。顧客へのアピール度が大きく向上

DaTaStudio@WEBに帳票機能として組み込まれたのは、帳票設計開発ツールの「Create!Form Design」、およびPDF出力ランタイムの「Create!Form Cast」の2製品。それぞれDaTaStudio@WEBの別売オプション機能として提供されている。

「一番の導入効果は、レポーティング機能をメインに検討されているお客様に選定いただけるようになったことはもちろん、異なるニーズのお客様に対しても帳票機能がプラスαの付加価値として認知されるようになり、より多くのお客様にDaTaStudio@WEBを採用いただけるようになったことです。また、Create!Formのライセンスが安価なので、お客様にとって大きな負担増にならないといった効果もあります。現在は、基幹システムのBIツールとしてだけでなく、帳票出力ツールとしてDaTaStudio@WEBを選ぶお客様もいます」(宝来氏)

2018年には、Excel出力ランタイムの「Create!Form Expage」も採用した。

「PDF出力だけでなくExcel上に動的なデータを出力したいという要望もありましたが、Create!Form Expageの採用によって、そうしたニーズに応えられるようになりました」(宝来氏)

また、DTSではDaTaStudio@WEBのアウトプットデータを有効的に活用するための帳票サンプル定義を提供している。そうした取り組みも導入企業から高評価を得ているという。

「インフォテックから伝授されたノウハウをもとに帳票サンプル定義を提供した結果、お客様からは、社内で容易に帳票を設計できるところが良いという感想が寄せられています。複雑な帳票をどのように設計すればよいのかという問い合わせもありますが、当社のサポートをインフォテックが後方支援してくれるので、とても助かっています」(伊東氏)

DaTaStudio@WEB 帳票出力オプションの組み込みイメージ

DaTaStudio@WEB 帳票出力オプションの組み込みイメージ

今後の展望
IoTシステムの予測分析レポートなど、活用領域の広がりに期待大

DaTaStudio@WEBは現在、BIダッシュボードのGalleriaSoloを組み合わせ、IoTプラットフォーム製品「Pasteriot」で収集した製造現場のデータをリアルタイムに分析・可視化するという用途にも活用されている。

「IoTデータの活用は現在AI・機械学習によるアドホックな分析活用の段階にあると考えられますが、今後DX化の進展に伴い経営の中枢でこれらが活用されるようになることは間違いありません。この時、データ収集・分析に加え、Create!Formを用いたリアルタイムかつ動的なレポーティングがシームレスに行えることは重要な意味を持つと確信しています」(宝来氏)

社内外のデータを価値ある情報に変え、企業の戦略的な情報活用を実現するDaTaStudio@WEB。その帳票出力・レポート機能として、Create!Formは使われ続けていくことになるだろう。


※取材 2021年4月
※記載の担当部署は、取材時の組織名です。

PDF版(印刷用)をダウンロード

導入事例TOPに戻る