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ヤンセンファーマ株式会社 様

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製薬会社と医療現場の最前線、PDF帳票で「サンプル管理システム」を稼動

利用者参加で現場に即したWeb、PDF帳票システムを構築

ヤンセンファーマ株式会社は、新薬サンプルを全国の各支店を経由して病院へ普及させる際に発生する煩雑な各種の伝票、書類処理に、PDFを利用した新たな帳票業務形態を実装したWebシステムを稼動させ、新薬展開のバックオフィス業務を刷新し、処理時間の短縮と要員の削減に成功した。

業界トップクラスの高成長を持続

ヤンセンファーマの2005年度売上は、主力の抗精神病剤「リスパダール」、経皮吸収型持続性がん疼痛治療剤「デュロテップパッチ」の好調な出荷によって、1999年度依頼の7期連続二桁増収(年平均20%超)となる前年度比15.9%増の838億円となりました。また、この間の売上げはほぼ3倍に伸長しました。

製薬会社の支店業務

チームワーク重視などの日本の伝統的企業の側面と効率を追及する外資の側面の両方を融合させ、「よき風土、すぐれた組織作り」に取り組んでいるヤンセンファーマでは全国15支店に750名を超えるMR(医薬情報担当者)と呼ばれる人たちが全国の病院へ薬を紹介するために働いています。このMRの担当先を大規模病院と一般開業医・薬局に分けた「HP/GP制」への移行、適材適所の徹底で、コール件数の増加、営業効率の向上、更に今後はMRの増員とともに、GP市場における自販力と特約店活動の一層の強化を図っています。

こうした組織、業務背景での支店業務は製薬会社の最前線であり、その関連するシステムも非常に重要なものと位置づけされています。一般的な月締めの各集計や受発注はもちろん、管理薬剤師による薬品サンプル管理など各種の業務が処理され、それぞれに帳票が存在します。

仲間意識の会社風土が生みだした新システム

従来は、システムからの出力結果転記、Excelのデータ参照など、いくらかの手作業を介して複雑な帳票処理を行っていました。また、これらの作業をこなすため、1拠点に必ず1人の管理薬剤師を配置する必要があり、担当が代わる場合も引継ぎ教育に時間を費やしていました。新システムに向けて2つの大きな目標を設定しました。

  • 複雑な帳票も一気に処理できるWeb帳票システム
  • 要員交代時にも負荷のかからない簡易な使用、運用方法

また、これまでの帳票運用も見直され、課題となったのが、「全ての帳票を印刷しなければならないのか」ということでした。そして提案されたのが、PDFでの帳票運用でした。PDF帳票であれば、画面で確認し、印刷の必要があるときだけ印刷すれば良いのですから。

「利用される現場のシステムは、やはりその現場の声を吸収して更に構築側の工夫がうまく調和したものでなければなりません。そういった観点から、今回は、システム利用者の積極的な参加も得て、小さいながらも実際の現場に即したシステムを構築することができました。」

情報システム部

今回の業務システムの特性として、要員交代における運用負荷は大きな課題のひとつでした。これを目的の一つに置くことで、運用の見直し、利用者参加を図ることができた。

「使用方法がすぐ理解でき馴染み易いシステムとなりましたので、業務暦が浅い人でも利用に負担がかからず、入力ミスも激減しました。」

情報システム部

複雑な帳票構成と高速なレスポンス

ツールの信頼性はもちろん、幾つかの要求が出されました。

  • 従来帳票と同様なデザインの維持。(帳票取込み)
  • 複数の帳票フォームを1つの帳票ジョブで実行。
  • 高速なPDF生成レスポンスのWeb帳票システム。

長年のノウハウと多くの実績による多様なソリューション、特にコストパフォーマンスにも優れたCreate!Formは、今回のシステム構築に予算、工数の面でも大きく評価されました。

Create!Form事例:ヤンセンファーマ

システム構成図

システム構成図

新サンプル管理システム

サンプル管理システムでは本社側の月次処理と各支店での随時、月次の帳票業務が含まれますが、これを本社のWebサーバにCreate!FormのPDF帳票出力製品(Form Cast)を導入する方法で構築しました。従来では、システムからの出力結果を元にした手作業での伝票作成など特に支店における帳票業務に課題が多かったのですが、これらの完全システム化による解決はもとより、帳票のPDF化により必要に応じて印刷するなどの柔軟な運用が可能となりました。具体的な数字としては、帳票業務に掛かる作業が5分の1に短縮された事、各支店に1名配置していた管理薬剤師が複数拠点を管理できるようになった事など明確な効果を出すことができました。

「業務システムには大小はありますが、有効に利用できるかどうかが重要です。その観点で今回のシステムは素晴らしいシステムになりました。」

情報システム部

帳票と運用

Excelで運用していた帳票の取込みを含め、全ての帳票をCreate!Formで作成し、従来の帳票イメージを保持しました。加えて、一部については、改良、追加なども行いましたが、特にこれまで別々の帳票ジョブでこなしていた集計と明細帳票を、一度の帳票ジョブで実行できるようにしたのは大きな効果をもたらしました。帳票設計において、最終型に詰めるまでに何度も調整を行いましたが、要求を満たす帳票デザインを簡単な作業で行うことができました。
また、今回は特に帳票ばかりでなく、その操作、運用を含めた現場の声を重視して改良を進めた結果、利用者側の業務に適したシステムを構築することができました。

「このシステムを使用する担当者が代わった場合でも、直感的に理解しやすいので、学習期間の短縮やミスが激減したことにはたいへん満足しています。」

情報システム部

Create!Formによる出力帳票

Create!Form事例:janssen

新システムのその後

現在、支店でPDF帳票の出力後は、担当者サインの上、原紙を本社に郵送・コピーは支店にてファイリングし保管して運用している。これらの運用における課題も今後の課題となっている。また、薬事部システム・営業部システム・研究開発部システムでも同様の仕組みが利用できるか、など全社システムとして統合していくことも視野に入れて次のシステムを描いています。


※弊社は2014年7月1日に関連会社であるインフォテック株式会社と合併し、下記の通り社名を変更致しました。掲載内容は、当時の社名を現在の社名に置き換えておりますが、一部取材当時の情報もございますのでご了承ください。

旧社名:インフォテック・アーキテクツ株式会社
新社名:インフォテック株式会社

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